溶連菌感染症
溶連菌感染症
溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌というグラム陽性球菌による急性咽頭炎としてのどが痛くなる子供の病気です。
飛沫感染と言って咳やくしゃみで飛び散って菌を吸い込むことで感染します。
タオルや食器等を通して感染することもあります。
子供に感染しやすい病気ですが3歳以上に感染しやすく学童での流行が多く見られます。大人でも感染することがありますので注意が必要です。
症状
2から5日の潜伏期を経て熱がでて痛みが出現します。その2日後くらいに
体や手足に小さくて赤い発疹が出現し高熱、のどの痛み、吐き気、腹痛などが見られ
ます。通常は咽頭炎発症後2日以内に発疹が出現しお腹などにかゆみが出てきます
首のリンパ節はぼこぼこ腫れるとがあります。。
のどはむくみ小さく内出血を伴って強く赤くなります。
回復してくると体の発疹はカサカサになりはがれていきます。
指先の皮膚は薄くむけて治っていきます。
検査
検査には迅速抗原検査がよく用いられます、迅速検査は5分程度で結果が出ます。
ただし菌の数が多くないと陽性とならないため症状からは溶連菌感染症の可能性があっても検査が陰性の場合があります。
菌の量が多い場合は死んだ菌でも陽性となる場合もあります。
アデノウイルスによる咽頭炎やEBウィルスによる扁桃炎との見極めが大切です。
家族や身近なひとに溶連菌の病気の人がいる場合は検査したほうが良いでしょう。
治療
治療はペニシリン系の抗菌薬を10日間飲むことが一般的です。確実に治療を行い合併症を引き起こさないために症状がなくなってもお薬は最後までしっかり飲み切って下さい。途中でやめてしまうと殺菌しきれずに症状がぶり返す場合があります。大人になってもかかることがありますので子供がかかった場合、家族や一緒に住んでいる兄弟がいる場合は注意してください。
食事は喉に刺激の強いものは避けるようにして、安静にして休養とりましょう。
一度感染して治っても繰り返しかかることがありますので要注意です。
合併症として血尿がでる急性糸球体腎炎という病気があります。
当院では病気にかかった後、3週間ころに尿検査をして血尿が出てないかを確認しますので必ず受診するようにしてください。
治療中は脱水にならないように水分摂取を心がけましょう。タオルや食器、スプーンなどから人にうつってしまうことがありますので別々のものを使い他の人にうつらないようにしましょう。
登園許可
抗菌薬を開始後24時間経過していれば登園は可能です。受診した日とその翌日は出席停止となります。