予防接種
Vaccination

小児・成人予防接種

当院は静岡市の定期予防接種委託医療機関です。
インフルエンザの予防接種についてはこちらのページをご覧ください。http://inful.shizuoka-med.com/

予防接種の時間帯

下記の日程にて予防接種を行っています。

月・火・水・金
AM11:30~12:30
PM14:30~15:30

現在、木・土曜日は実施しておりません。
予防接種は予約制です。ご希望日の2日前までにご予約をお願いします。

予約方法

予約方法は二通りあります
・予約の流れはこちらをご覧ください

当日の持ち物

◎母子手帳
◎予防接種シール(公費のもの)
※予防接種シールを紛失されたときは、保健所保健予防課または各保健福祉センターで再交付してもらえます。

ご注意

・住民票が静岡市外の方は、接種前に住民票のある市での手続きが必要となります。住民票の保健福祉センターへお問い合わせください。
・予防接種予定日の1週間以内に風邪をひいたり熱を出た場合は当院にご連絡いただくか受診をお願いします。

市外在住で当院での
予防接種を希望の方へ

成人の予防接種

成人の予防接種にも対応しております。成人で麻しん、風しんの予防接種希望の方は事前に抗体検査が必要となります。
高齢者の帯状疱疹予防のための水痘ワクチンの接種も実施しております。

※静岡市特例の公費の風疹麻疹ワクチンの接種にも対応しています。クーポンもしくは受診票をお持ちください。

ワクチンの種類

生ワクチン

生きたウイルスや細菌の病原性(毒性)を、症状が出ないように極力抑えて、免疫が作れるぎりぎりまで弱めた製剤。自然感染と同じ流れで免疫ができるので、1回の接種でも充分な免疫を作ることができますが、自然感染より免疫力が弱いので、5~10年後に追加接種したほうがよいものもあります。ワクチンの種類によっては、2~3回の接種が必要なものもあります。副反応としては、もともとの病気のごく軽い症状がでることがあります。妊娠されている方は原則接種できません。

不活化ワクチン

不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の病原性(毒性)を完全になくして、免疫を作るのに必要な成分だけを製剤にしたものです。接種しても、その病気になることはありませんが、1回の接種では免疫が充分にはできません。ワクチンによって決められた回数の接種が必要です。
当院では同時接種を推奨しています。

当クリニックで接種可能な予防接種

定期接種

国や自治体が推奨する予防接種。定められている期間に公費(無料)で接種できます。

麻しん風しん混合MR
(10,000円)
BCG
自費接種不可
みずぼうそう(水痘)
(9,000円)
二種混合
(7,500円)
四種混合
(11,000円)
日本脳炎
(8,000円)
Hibワクチン
(9,000円)
小児肺炎球菌
(12,000円)
B型肝炎
(7,500円)
ロタウイルスワクチン(ロタテック5価)2020年10月より定期接種となります
(8,000円)
子宮頸がんワクチン(ガーダシル)
自費接種不可

( )内は自費接種の場合の料金。税抜表示

任意接種

費用は自己負担ですが、感染すると重い症状となるためできる限り接種を受けるようにしましょう。

(税抜)

おたふくかぜ
7,000円
ロタテック(5価)
8,000円
ロタリックス(1価)
13,000円
3種混合
5,000円
ポリオ
9,000円
麻しん単独
MRワクチンで対応
風しん単独
MRワクチンで対応

・おたふくかぜワクチンは難聴予防に推奨されていますので1歳前後と小学校入学前の2回接種することをお勧めします。
・ポリオ、3種混合ワクチンは小学校入学前の年長児におたふくと一緒に接種することをお勧めしています。
・ロタウイルスワクチンはロタテックを採用しています。他院でロタリックスを受けられた方は予約の際にお伝えください。
★ロタウイルスワクチンの2020年10月より定期接種となります。対象は2020年8月1日以降に生まれたお子様となります。他の定期接種と同様に接種シールがないと接種できません。市外の方は予防接種依頼書が日うようとなります。初回接種は生後15週までになります。15週以降は接種ができませんのでご了承下さい。

抗体検査

当院で各種抗体検査(血液検査)を行っております。ご希望の方はご連絡ください。検査結果は1週間程度でわかります。
※静岡市の公費での風疹抗体検査も対応しておりますのでクーポンもしくは受診票をお持ちください。

抗体検査

各種抗体を血液で検査可能です。

(税抜)

麻しん(はしか)
6,000円
風しん
6,000円
みずぼうそう(水痘)
6,000円
おたふくかぜ(ムンプス)
6,000円
B型肝炎
6,000円

主な感染症とワクチンについて

3種混合ワクチンとポリオワクチン

年長のお子さんへの三種混合ワクチン(百日咳、破傷風、ジフテリア)とポリオワクチンのおすすめ
現在四種混合ワクチン(三種混合+ポリオワクチン)を4回まで定期接種で行われています。接種から時間がたつと抗体価が徐々に低くなり再び病気にかかるリスクが高くなってきます。特に学童期以降に百日咳・ポリオの抗体価が低下することがわかってきました。
日本ではポリオの発生は数十年認めていませんが海外ではまだポリオの報告があり日本国内に持ち込まれるリスクがあります。
5回目接種をおこなうことで低下した抗体価を再びあげより長い期間病気からお子さんを守ることができます。現状では自費での接種になりますが小児科学会も接種を推奨しています。

接種推奨時期

①三種混合 年長児で1回、もしくは11-13歳で接種する二種混合ワクチンの代わりに1回
②ポリオワクチン 年長児で1回
年長児で麻疹風疹ワクチン、おたふくかぜワクチン(自費)と一緒に受けていただくのがおすすめです。

B型肝炎

B型肝炎ウイルスは、血液によって感染し肝機能障害を引き起こします。体の抵抗力が十分あれば一時的な感染で終わりますが、感染したウイルスが肝臓に潜伏し、抗がん剤治療などにより再活性化し、肝炎を発症することが報告されています。重症の場合は劇症肝炎で死亡することもあります。乳児が罹患すると慢性化し将来がん化することもあるため注意が必要です。

HBワクチン

効果:90%以上 副反応:少ない
副反応は10%程度で重大な副作用はほとんど認められません。

インフルエンザ菌(ヒブHib)

乳幼児に肺炎や髄膜炎喉頭蓋炎などの重い症状を引き起こします。

ヒブワクチン

効果:重症感染症減少 副反応:発赤腫脹5%以上 発熱5%以下

肺炎球菌

乳幼児に肺炎や髄膜炎、敗血症など重い感染症、中耳炎、副鼻腔炎などの感染症を引き起こします。髄膜炎は後遺症が残る確率が高く肺炎球菌による髄膜炎にかかると20%くらいの割合で水頭症、難聴、精神発達遅滞などの後遺症を認めます。

小児用肺炎球菌ワクチン

効果:重症感染症減少 副反応:発赤腫脹80%以上 発熱30%以下

百日咳

咳が2か月くらい続く病気です。風邪のような症状が1週間ほど続きその後激しい咳発作が起こります。息を吸う暇がなく顔が赤くなり、まぶたがむくみ顔面にポツポツと内出血がみられます。乳児が百日咳にかかるとチアノーゼやけいれんを起こすことがあります。重症になると窒息や脳症のため死亡することがあります。ワクチンでほぼ完全に予防できます。

4種混合ワクチン(DPT-ポリオ)

効果:ほぼ100% 副反応:発赤腫脹40%以下 発熱20%以下

破傷風

破傷風菌は土の中に広く分布しており、けがややけど、擦り傷などから人の体内に菌が侵入し毒素を作り出します。毒素が神経に侵入すると激しいけいれんが起き徐々に症状が悪化し死に至る非常に怖い病気です。確実な治療がないため予防がとても大切です。年間100人程度が発症していますがほとんどがワクチンを受けていない人です。

4種混合ワクチン(DPT-ポリオ)

効果:ほぼ100% 副反応:発赤腫脹40%以下 発熱20%以下
予防接種はとても効果的で10年ほど続きますが11歳ころに追加の接種が必要になります。

ジフテリア

ジフテリアは菌そのものによる症状と毒素による症状が出現します。咽頭に炎症を起こし扁桃に偽膜という白い膿のようなものが付きます。ひどくなると壊死して悪臭を放つようになったり、犬がほえるような咳や呼吸困難がみられ窒息することがあります。毒素により心筋炎を起こし重症になった場合死亡することもありますので注意が必要です。

4種混合ワクチン(DPT-ポリオ)

効果:ほぼ100% 副反応:発赤腫脹40%以下 発熱20%以下
ジフテリアは予防接種により国内ではほとんど流行は見られなくなりましたが海外から持ち込まれる可能性もあるためワクチンによる予防が大切です。幼少期に予防接種を受けている場合は成人になってから通常1回の接種で十分な抗体ができると考えられています。その後も10年に1回の追加接種で発病を予防できるレベルを維持できます。

ポリオ

ポリオウイルスは人から人へ伝染します。便に排泄されたウイルスが口から体に侵入して伝染します。かぜのような症状が出現しますが1000人に一人くらいの割合で手足のまひが出現し一部は永久にまひが残ります。

4種混合ワクチン(DPT-ポリオ)

効果:ほぼ100% 副反応:発赤腫脹40%以下 発熱20%以下
現在日本は予防接種の普及によりポリオの根絶宣言がなされています。この状態を維持するために予防接種を確実に受けることが大切です。

結核

結果樹患者が咳をしたことで飛散した菌で空気感染を起こします。日本でも今では毎年2万人前後の人が発病しています。発病者の7割は高齢者ですが小児や成人の発症も見られます。
ほとんどの例を抗結核薬で治すことができるが6か月以上の治療が必要となります。

BCGワクチン

効果:乳児の重症結核を予防 副反応:まれにコッホ現象
BCGワクチンにより7割以上の結核を予防できます。髄膜炎の予防にとくに効果的です。一度接種するとその効果は10年から15年程度持続します。接種後10日くらいから小さい発疹と膨隆を生じます。その後かさぶたになり3か月程度で小さな跡を残すようになります。

麻しん(はしか)

最も重い感染症の一つで高熱や湿疹がみられます。ウイルスに感染すると10日後くらいからかぜの症状がはじまり、口の粘膜に斑点が出現したのち、高熱と全身に発疹があらわれます。麻しんウイルスに感染すると体の抵抗力が弱まり、肺炎や中耳炎にかかりやすくなります。重症の場合は脳症で死亡することがあります。伝染力が非常に強いのが特徴です。

麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)

効果:95%程度 副反応:発熱20%以下
弱毒化した麻しんウイルスを凍結乾燥した生ワクチンです。
ワクチンによる病気の予防効果は非常に高くワクチンを接種すると麻しんの95%以上を防ぐことができます。

風しん

感染してから発症するまで2週間程度の潜伏期間があります。軽い赤みと湿疹、リンパ節のはれがみられます。目の充血や肝臓の障害がみられることもあります。妊娠初期にが風しんにかかると赤ちゃんに感染して、先天性風疹症候群という難聴や心臓病、白内障などの重い障害が残ることがあります。

麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)

効果:95%程度 副反応:発熱20%以下
弱毒化した風しんウイルスを凍結乾燥した生ワクチンです。
一回の接種で95%の風しんが防げます。2回接種すると99%の風しんが防げます。風しん患者接触後に予防接種しても確実に予防できるとは限りませんが接種自体は差し支えありません。
現在、対象者には公費での抗体検査、予防接種を行っています。

水痘(みずぼうそう)

かかってから発症するまで2週間程度かかります。発熱と水を持った湿疹が特徴です。かさぶたを作って治ります。伝染力が非常に強いのが特徴です。妊娠初期に水痘にかかると先天性水痘症候群となる可能性があります。体の抵抗力が落ちている人がかかると重症になることがあります。大人が水痘にかかると子供より重症になりやすいです。初めて水痘にかかると、ウイルスが神経節に潜伏して、体力が低下したときに再度活性化し、帯状疱疹というとても痛い湿疹を引き起こします。

水痘ワクチン

効果:2回接種すると90%程度 副反応:少ない
予防接種による副反応はかなり少ないですが水痘患者と接触したとき3日以内に緊急ワクチンを接種すれば発症を予防することが期待できます。2016年から50歳以上の方への帯状疱疹予防の効果も追加になりました。85~90%程度予防できるようになります。

日本脳炎

感染してから症状が出るまで1週間程度の潜伏期間があります。突然の高熱、頭痛、吐き気を引き起こし100人に1人程度の割合でけいれんや意識障害などの脳炎症状が出ます。脳炎になると20~40%が死亡し、回復しても重い後遺症を残すことが多いため注意が必要です。飼育されている豚が日本脳炎ウイルスの増幅動物とされていて、コダカアカイエカという蚊によって豚から人へ感染させます。人から人に移ることはありません。

日本脳炎ワクチン

効果:90%程度 副反応:発熱20%以下

ロタウイルス

冬の流行性下痢の原因ウイルスです。ロタウイルスにより世界で毎年50万人の子供が死亡しています。そのほとんどは発展途上国で、先進国では死亡例は少ないですが、嘔吐下痢による脱水症や脳症で重症化することがあります。

ロタワクチン

効果:重症化90%抑制 副反応:発熱、下痢10%以下
ワクチン導入後はロタウイルスは劇的に減少しています。ワクチン接種後に腹痛、繰り返す嘔吐、血便、腹部膨満感、高熱を認めた場合は速やかに医師の診察を受けるようにしてください。

おたふくかぜ

おたふくかぜはムンプスウイルスによる感染症で正式名称は流行性耳下腺炎です。発熱と耳下腺のはれ、痛みが出ます。通常は数日で軽快し治癒します。おたふくかぜは軽いと思われていますが、時に重篤な合併症を起こします。最も重要なのが無菌性髄膜炎で激しい頭痛や嘔吐がみられます。また高度難聴を引き起こすこともあり要注意です。そのほか睾丸炎や卵巣炎による不妊症の原因になります。

おたふくかぜワクチン

効果:1回接種で90%2回接種で99%発生を予防できます。多くの国では定期接種になっていますが日本では残念ながら定期接種にはなっていません。 副反応:無菌性髄膜炎1%以下

ヒトパピローマウイルス

子宮頸がんや、性器周囲の良性のイボ(尖圭コンジローマ)などの病気の原因になります。日本では毎年約8500人の女性が子宮頸がんにかかり、2500人が死亡しています。小学校6年生~高校3年生までの女の子は公費で受けることができます。

ヒトパピローマウイルスワクチン

効果:子宮頸がんの前がん病変(放っておくとがんになってしまうもの)の発生を95%以上防ぐことができます。
副反応:筋肉注射のため痛みやはれはよく起ります。痛みや緊張から迷走神経反射を起こしふらふらしてしまうことも稀にあります。過去に、痛み、運動障害、不随意障害など多彩な症状が報告されましたが、同様の症状はワクチンを接種していない同じ世代の男女にも同様に認められており、因果関係は立証されていません。世界では安全なワクチンとして認められています。